先日。
生まれて初めて会社の会議というものに出席した。
地元では高級と評されているホテルにて…。
いちおう生産会議という名目だった。
社長はじめ重役がズラリと並んでいた。
課長以上の中間管理職もいた。
ガクガク! ドキドキ! バックン☆バックン!!採用面接のときよりも、はるかに大きな緊張だった。
わずか2分ほどの現状報告のために、原稿を用意した。
おかげでスラスラと発表することができた。
が、花形部署とはいえない「ゆうや小隊」の発表など、誰も聞く耳をもたず…。
と思ったら、少なくとも数名の人は聞いてくれていたようだ。
初めて会った取締役から、「なかなか新鮮な演説だった」と言ってもらった。
この場合の新鮮という言葉の中には、幼稚という意味も含まれているんだろう。
が、ある程度は仕方ない。
出席者の中では最年少だし、社歴もまだ1年未満なんだ。
ボス課長がホッとした様子だったし、努力は無駄じゃなかったと思うw
ところで…。
僕と同い年で、若手ナンバーワンといわれる社員Nがいる。
今回の会議のとき、初めてNを見た。
いかにも仕事ができそうな面構えであり、弁舌だった。
そいつが発表しているときの会議室の空気は、明らかに違っていた。
出席者のほぼ全員が、そいつに一目置いているのがわかった。
ああいうふうになりたいなと思った。
会議のあと、懇親会があった。
すぐ目の前の席にはNがいた。
Nは僕を見るなり、こう言った。
「おまえ、完全に場違いやし…。まさかタメやったとは知らんかったな」散々気後れしていた僕は、「え…?」と、マヌケな顔でそう答えるのがやっとだった。
Nはさらに続けた。
僕の現在の立場は、自らの努力と実力で勝ち取ったものではない。
ボスの昇進によって、たまたま転がり込んできたポストであること。
もっと言えば、ボスの「えこひいき」による部分が大きい、と。
あくまでも、どこまでも、「運だけ」だそうだ。
ま、いいだろ…。
とりあえず黙って聞いておいた。
「ホントそうっすね」
なんて言いつつ、ニコニコと。
でも、心の中では…
おまえ、いい加減にしろよ!
言いたい放題言いやがって。
何様なんだよ?
今に見てろよ!!強く決意した次第であります。
君はライバルじゃない。目標の人。…の続きであります!
その翌日。
いつものように、ボスが現場にやってきた。
ちょうど休憩しているときだった。
ゆっくり話をする時間があった。
どうでもいいことだが、ボスはblack coffee、僕はcolaを飲みながら。
もちろん前日の会議の話。
その流れで、Nの話になった。
「Nってスゴイっすね!とても敵いそうにありません」
自嘲気味に僕が言うと、ボスがこう言った。
「そんなことはない。ゆうやのほうが勝っとる部分もある」
まさか、「おまえのほうが言葉がきれいだ」とか…。
イミフに深いオチが待ってるんじゃないか?
そんな気がしたが、いちおう聞いてみた。
「マジっすか!?どんなとこですか?」
僕の問いに対するボスの答えは、少し衝撃的だった。
「Nはワシから逃げたけど、ゆうやは逃げんかった」どういうことなんだよ!?
Nにはボス課長の部下だった時期がある。
今はずいぶん丸くなったと言われるボスだが、数年前はもっと怖い存在だった。
入社1年目だったNは、そのストレスとプレッシャーに耐えきれなかった。
そして、会社に配置転換を願い出た。

そうか!そうだったんだ。
でも、そこが勝っている部分と言われましてもねぇ。
勇気をもって配転を願い、新しい持ち場で大成しつつあるN。
それはそれで立派だと思うから、なんか複雑な気分でありますw
ただ、あのときのNの言葉は、なんとなく理解できた。
だから、もう一度。
今に見てろよ!!Nとは違うやりかたで、僕は僕のやりかたで…。
大きくなってやるからな。
写真は「夕焼け雲とツタの葉」です。
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